【観葉植物】おすすめの固形肥料と液体肥料|種類別の特徴と使い方(与え方)・いつ与えるのがベスト【アガベ・サボテン・塊根多肉植物】

こちらの記事では、観葉植物(アガベ・サボテン・塊根植物・多肉植物)におすすめの「固形肥料・液体肥料」の種類や使い方をまとめています。

観葉植物を元気に育てる効果のある肥料を紹介しているので、選び方がわからない方は参考にして下さい。

肥料と活力剤の違い

肥料成分の内容量が違う

まず初めに、肥料と活力剤は製品に含まれている肥料成分の量が違います。

一定基準を満たさないと「肥料」という名称では販売できない肥料取締法と言う法律があるため、しっかりとした違いがあります。

 


おすすめの肥料一覧


マグァンプK固形肥料

 

ハイポネックス液肥

 

ハイポネックス微粉

 

サンガーデン 化成肥料

花ごころ 有機化成肥料

 

おすすめの肥料まとめ

筆者も上記の肥料を愛用しており、選んでおけば間違いはないコスパの良いおすすめの肥料一覧です。

肥料選びに悩んだときは、使用する場面と目的を考えて適切な物と、適切な量を与えるようにしましょう。

肥料と同時に「活力剤」を与えることで、更に効果を上げることができます。

 

観葉植物には肥料が必要

1、光合成だけでは栄養不足

観葉植物にとって肥料は必須となるアイテムです。

植物は光合成によって養分を作りますが、それだけでは大きくなるに連れて栄養が足りなくなってきます。

植物は「光・水・風」の他にも、肥料と活力剤が必要になってきます。

 

2、少量の土では栄養不足

自然に自生している植物は、落ち葉やフンなどが養分となり肥料を与えなくても元気に育ちます。

ですが鉢植えされた植物は、限られた用土内にある栄養が無くなると生育が悪くなり、結果として「葉・花芽・果実」が育たなくなります。

栄養素の高い用土を使うことで、観葉植物は元気に育つので土選びは重要です。

 


観葉植物に必要な栄養素「N・P・K」

肥料三要素の効果

成分 働き 不足すると
三要素 窒素(N) ・植物の生長を促進し葉色を濃くする
・与えすぎると大きくなる反面、軟弱になり花や実の付きが悪くなる
・葉の色が淡くなり、全体が黄色っぽくなる
・草丈や葉が伸びず、見た目が貧弱になる
リン酸(P) ・開花や結実を促進する ・生長が悪くなり、開花や結実数が少なくなる
カリウム(K) ・植物の根を上部にする ・根の成長や葉色が悪くなり、環境変化や害虫病に対する抵抗力が低下する

観葉植物に必要な肥料(栄養素)は、主に「窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)」の3種類で、「肥料三要素」と呼ばれており、植物が最も多く必要とする養分です。

▼植物の部位によって肥料が変わる

  • 窒素(N):葉と茎の生長
  • リン酸(P):花と果実を形成
  • カリウム(K):根の生長

肥料の種類によって植物の部位に与える効果も変わってきます。

「窒素(N)は葉と茎の生長」「リン酸(P)は花と果実の形成」「カリウム(K)は根の生長」に必要な要素です。

その他にもカルシウムやマグネシウム、鉄などの必要な栄養素があります。

 


観葉植物の肥料の種類


植物向け肥料タイプ一覧

  1. 化学肥料(化成肥料)
  2. 有機肥料
  3. 有機化学肥料
  4. 液体肥料

上記では観葉植物に必要な肥料の栄養素について解説したので、次は肥料を選ぶ時の種類について解説していきます。

肥料には多くの種類があり、市販で売られている肥料には「肥料のタイプ・成分・形・大きさ」など、販売メーカーによって様々な種類があります。

 

1、化学肥料(化成肥料)の特徴

化学肥料(化成肥料)の特徴は、人の手によって無機物から作られています

人工的に肥料成分(栄養素)が細かく調整がされているので、有効成分が早く土に溶け込むのが特徴です。

化学肥料の商品パッケージには「N10・P10・K10」など配合量が表記されており、成分の割合がバランス良く作られています。

▼化学肥料のメリット

  • 早く栄養を与えられる
  • 虫が湧きにくい

化学肥料のメリットは、有機肥料よりも早く植物に栄養素を与えられることです。

化学肥料は調合がしやすいため「窒素・リン酸・カリウム」をバランス良く調整して肥料を与えることが可能です。

また、ガスが発生しにくいのでコバエなどの虫が湧きにくいメリットがあります。

▼化学肥料のデメリット

  • 微生物が減り土が固くなる
  • 植物の免疫力が低下する
  • 肥料やけすることがある

化学肥料は無機物で出来ているので、化学肥料を与え続けると微生物が減少・絶滅してしまい、土が固くなるデメリットがあります。

土の中にいる微生物は、植物を病気にかかりにくい免疫力を高めてくれるので、微生物がいなくなることは植物が些細なことで枯れる原因になることがあります。

また、化学肥料を与え過ぎると、通称「肥料焼け」という生育障害を起こすことがあるので、使い過ぎには注意しましょう。

 


2、有機肥料の特徴

有機肥料は、動物のフンや植物の枯れ葉などを使っており、土に優しく微生物が住み着きやすいので植物を健康的に育てることができます。

有機肥料には「粉・粒・ペレット」などの種類があり、土にまくことで微生物の活動が活発になり、酸素が行き渡ったふかふかの土を作れます。

また、微生物が時間をかけて有機物を分解するため、肥料成分の効果持続期間が化学肥料よりも長いことが特徴です。

▼有機肥料の種類

種類 特徴 成分
草木類 カリウム 即効性
発酵鶏ふん 窒素・リン酸・カリウム 緩効性
魚粉類 窒素・リン酸 中間性
油かす 窒素(リン酸・カリウムも少量) 緩効性
骨粉質類 リン酸 緩効性

有機肥料を大きく分けると「動物性・植物性」のものがあり、その中でも様々な種類があります。

「発酵鶏ふん」はバランス良く、窒素・リン酸・カリウムを与えることが出来るので、初心者の方はこちらを選びましょう。

ですが、仕事として観葉植物を育てる場合は、それぞれの肥料を試して生育結果を細かく観察する必要があります。


▼有機肥料のメリット

  • 肥料焼けをしにくい
  • 土壌を健康に保つ

有機肥料のメリットは、肥料を与えすぎても無機肥料のように「肥料焼け」をすることがあまりないです。

有機肥料を使うことで土自体を肥沃(ひよく)にするため、観葉植物を自然に近い環境で育てられるので元気に成長しやすいです。

 

▼有機肥料のデメリット

  • 匂いが臭い
  • 虫が湧くことがある
  • 肥料三要素の割合が調節しにくい

有機肥料のデメリットは、微生物が有機物を分解するためガスを発生させるので匂いが臭いことです。

匂いがするということは、必然的にコバエなどの虫が湧く可能性があるため、室内の観葉植物向けではあまりおすすめできません。

また、窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)「肥料三要素」の割合が調節しにくいため、植物の品種によって複数の肥料を使用する必要があります。

 

3、有機化学肥料の特徴

有機化学肥料は、有機肥料と化学肥料を混ぜ合わせてできたハイブリッド肥料です。

人工と天然肥料のメリットがあるため、土壌の環境をバランス良く保ち、植物に栄養を効率良く与えられます。

▼有機化学肥料のメリット

  • 肥料三要素のバランスが良い
  • 土壌を健康に保てる
  • 即効性や緩効性を選べる

有機化学肥料のメリットは「肥料三要素」のバランスが良く作られており、観葉植物だけでなく野菜や果樹など庭木にも使用できる点が便利です。

また、商品メーカーによって即効性や緩効性のタイプを選べるので、育てる植物に合った使い方が出来ます。

 

▼有機化学肥料のデメリット

  • 匂いがやや臭い
  • 虫が湧くことがある
  • 値段が高い

有機化学肥料のデメリットは、有機肥料を使っているので僅かに匂いがし、虫がわく可能性がある点です。

また、他の肥料と比べると比較的値段が高いので価格コストがかかります。

 


4、液体肥料の特徴

液体肥料の特徴は、化学肥料(化成肥料)の栄養素が液体状になった肥料で、水やりと一緒にまくことができるので、手間をかけずに肥料を与えられます。

液体肥料は、土壌に染み込むことで効果を発揮するので、地植えより乾きにくい鉢植えで育てる観葉植物におすすめです。

▼液体肥料のメリット

  • 即効性に優れている
  • 水やりと同時に栄養素を与えれる
  • 根を傷めにくい

液体肥料のメリットは、栄養素が水に溶けているので即効性に優れており、水やりと一纏めに与えられるので手間がかかりません。

また、液体肥料は水に薄めて使うので、肥料焼けで根を傷める可能性が低い点がメリットです。

 

▼液体肥料のデメリット

  • 持続性が悪い
  • 水に溶かす手間がかかる

液体肥料のデメリットは、土が乾くと肥料効果は薄れてしまうので持続効果が低いです。

地植えでは水が地中奥深くへ流れてしまうため、定期的に与える必要があります。

また、原液の液体肥料を使う際は、水に薄めて使用する必要があるため、水に溶かす手間がかかってしまいます。

 

観葉植物の肥料の選び方

使用する環境に合わせて選ぶ

観葉植物に与える肥料は「室内・屋外・鉢植え・地植え」など、使う環境に合わせて選びましょう。

基本的に肥料はどの種類を使っても問題はありませんが、花や葉が咲く観葉植物は窒素とリン酸の成分が含まれている物を選ぶと良いでしょう。

▼肥料を選ぶポイント

  1. 化学肥料か有機肥料を選ぶ
  2. 肥料の成分表を確認する
  3. 植物と肥料の大きさで選ぶ

1、化学肥料か有機肥料を選ぶ

肥料を選ぶポイント1つ目は、肥料を使う場所によって選びましょう。

有機肥料などは土壌を豊かにしますが、臭いによって虫が発生することがあるので、虫がわかないようにしたい方は化学肥料を選ぶと良いでしょう。

 

2、肥料の成分表を確認する

  • 窒素(N):葉と茎の生長
  • リン酸(P):花と果実を形成
  • カリウム(K):根の生長

肥料を選ぶポイント2つ目は、肥料の成分の割合によって選ぶといいでしょう。

上記で解説した通り、観葉植物は見栄えを良くした方が良いので、葉と茎の生長を促す窒素・花と果実を形成するリン酸が含まれているのを選びましょう。

 

3、植物と肥料の大きさで選ぶ

最後に、植物の育つスピードが早い植物や、既に大きい植物であれば大きめサイズの肥料を選びましょう。

逆に植物が小さく育つ品種であれば、それなりに小さい肥料を使わなければ肥料過多となってしまい、肥料焼けを起こしてしまいます。

 

観葉植物には化学肥料がおすすめ

結局のところ、観葉植物におすすめの肥料を1つ挙げるとすると「化学肥料(化成肥料)」が良いでしょう。

ほとんどの方が観葉植物は鉢植えで育てていると思うので、肥料三要素のバランスが良い小粒~中粒タイプの化学肥料を選ぶのがおすすめです。

化学肥料を与え続けることで土壌内の微生物が減少して土が固くなってきますが、2~3年おきの植え替えで土を交換することで、デメリットを受けずに育てることができます。

▼月に1~2回「液体肥料」を与える

観葉植物には化学肥料の他に、1ヶ月に1~2回液体肥料を与えると元気に育ちます。

固形の化学肥料が溶け出すには時間がかかるため、定期的に吸収しやすい液体肥料をあげると効率良く育てることができます。

 

観葉植物に肥料を与える時のコツ

1、観葉植物の肥料を与える時期

多くの観葉植物は、寒暖差のない春と秋に肥料を与えるのがベストです。

熱くも寒くもない時期は植物の生長が最も盛んなので、育成にブーストをかけて育てられます。

ですが、夏や冬に生長が活発となる観葉植物もあるので、植物の活動時期に合わせて肥料を与えるようにしましょう。

▼肥料をあげる時のポイント

  • 2~3年に1回植え替えをする
  • 有機質堆肥と無機質な土を使う
  • 活力剤を月1で与える

 

2、2~3年に1回植え替えをする

観葉植物は2~3年に1回のペースで植え替えを行い、用土のリセットと新しい肥料を与えましょう。

植え替えを怠ると鉢の中の土が古くなり、栄養バランスが崩れます。

また、根鉢となり病害虫の被害などで「根腐れ」のリスクが高まります。

 

3、有機質堆肥と無機質な土を使う

観葉植物を育てる土は、可能であれば有機堆肥(腐葉土・バーク・牛ふん)を使うのがおすすめです。

少しでも匂いや虫対策を行いたい場合は、室内におすすめの腐葉土やバーク堆肥を使用しましょう。

また、匂いや虫発生が気になる場合は、鉢の表面に無機質な赤玉土などを2〜3cmほど敷き詰めると臭いを軽減出来ます。

 


4、活力剤を月1~2で与える

植物にとって肥料三要素の「窒素・リン酸・カリウム」は必要ですが、それだけでは十分に育つことができません。

肥料三要素に加えて、活力剤「二次要素と必須微量元素」のミネラルを与えると、更に生育が良くなります。

活力剤は液体肥料のように、水やりの時に一緒に与えることができます。

▼肥料三要素 (肥料)

  • 窒素(N)
  • リン酸(P)
  • カリウム(K)

▼二次要素 (活力剤)

  • カルシウム(Ca)
  • マグネシウム(Mg)
  • 硫黄(S)

▼必須微量元素 (活力剤)

  • 鉄(Fe)
  • マンガン(Mn)
  • ホウ素(B)
  • 亜鉛(Zn)
  • モリブデン(Mo)
  • 銅(Cu)
  • 塩素(Cl)
  • ニッケル(Ni)

 

おすすめの肥料まとめ

信頼性も高く効果のある肥料や、肥料の役割などについてまとめました。

植物を元気に育てるために肥料は欠かせない要素なので、使用方法を守って使ってみましょう。

肥料と合わせて生育効果を上げたい方は、活力剤も使ってみましょう。

 

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